大学院中退という判断に至るまで
久しぶりの投稿になります。
今日大学に退学願を提出しました。
なので、僕の「大学院進学を決めてから大学院を辞めるまで」をここに記録しようと思います。
※本記事における記載は、全て個人の見解です
※ざっと書いているので、誤字脱字・不適切な表現は目を瞑ってください
この記事を書くモチベーション
- 将来の自分に向けて
今の自分を将来振り返れるようにするためです。 - 今後同じような選択をしようとする人に向けて
あまり自分について発信することが得意ではないですが、あえてデジタルタトゥーになりそうな(きっとなるであろう)ブログとして残すことにしました。
「学校を辞める」というワードを聞くと悪いイメージが世間一般では先行すると思いますが、今後自分と同じような選択を考える方を支える1つになればと思います。
概要だけを知りたい方へ
完結にまとめると以下のようになります。
Q:なぜ大学院を辞めるのか?
A:大学院に進学した目的を達成したと感じたから
Q:大学院に進学した目的とは?
A:学生でいられる期間を伸ばすため、社会人として働く前に時間が欲しかったから
Q:なぜ学生でいられる期間を伸ばしたかった?社会人として働く前に時間が欲しかった?
A:学部3年の12〜2月に就活を行ったが、そこから予想できる自分の将来に対して納得できなかった(漠然とした不安と迷いを感じた)。自分の実力不足と自己理解不足を感じたから。
詳しく知りたい方へ
続きをお読みください。 僕が、大学院進学を決意してから大学院中退までの2年間を時系列に沿って紹介しようと思います。
もしかしたら成功体験のように受け取られる方がいるかも知れませんが、本来(大学の)4年間でたどり着けたでろう(辿り着きたかった)結論に、怠惰のせいで遠回りをしてしまったという内容です。
自己紹介
(2022年現在)僕は、北海道にある公立大学の修士1年です(でした)。
年齢は23歳、趣味は運動・サウナ・読書です。
大学ではコンピューターサイエンスについて学び、ラーニングアナリティクスのテーマについて研究していました。
現在の状況としては、退学願を提出したばかりです。すでに学費を払っているので、年度末まで籍は置こうと考えています。
大学院進学を決意する(学部3年12~2月)
僕が、大学院に進学を決めた理由は「就職までの期間・学生でいられる期間を伸ばすため」です。
学部3年の終わり、周りで就活の話題を耳にする増えてきたのでなんとなくエンジニアとしての就職を考えていました。
それなりにプログラミングに取り組んでいたし、プログラミングが好きだったのでこの判断に間違いはないだろうと考えていました。
そして、学部3年の12月~2月にかけて就活をしました。3、4社選考を受けましたが、結果的に全て辞退しました。
選考を辞退した理由
その当時は、「今の就活から予想できる就職先、そこから続く自分の将来」に対して漠然と不安と迷いを感じて辞退しました。
約2年たった今、その「不安と迷い」を言語化がすることができたので、以下に記載します。
「ここで働きたい」と思う企業が見つけられていない
この頃受けていた企業は、どれも就職支援サービスの方から紹介を受けた企業で自分の意志はほとんど反映されていませんでした。業界・企業分析が不足していました。
自分について知る時間が不足していた
面接の中で聞かれる「キャリアビジョン」や「就活の軸」に対して、自信のある答えを持てていませんでした。
その曖昧さは自分の将来に対する不安感を煽る原因となっていました。
なんとなく選んだ企業・内定がとれたからという理由で就職はしたくない
「大学まで進んで当たり前」という考えが日本では一般的になりつつありますが、自分はそうは思っていません。4年間大学に通わせてもらった結果、最終的にそういった曖昧な結果を出すことに納得ができませんでした。
また、なんとなくで決めた業界、職種、会社で働いた場合、ミスマッチは絶対にあると思います。おそらく僕は、仕事に対してモチベーションを長く保つことはできないと思いました。
(新卒入社3年以内の離職率が3割を超えている理由もこれと因果関係があると思います。)
仕事の目的をお金を稼ぐことにはしたくない
今後、人生の約1/3という膨大な時間を費やしていく仕事の捉え方、今後数十年働く目的について考える時間が必要でした。
求められるレベルに納得できなかった
僕が受けていた企業はどこもプログラミング未経験の方も採用している企業でした。
それ自体が悪いということはありません。しかし、一定のレベル(プログラミング経験)が要求される会社に入りたいと感じました。
求められるレベルは、企業の成熟度、ビジネスの大きさに関係している考えており、入社後に得られる経験、見える視野、その先のキャリアに大きく差を生み出すのではないかと思います。
以上が、漠然と感じていた不安と迷いの正体でした。
「不安と迷い」の正体が分からない当時の僕でも、圧倒的に実力と分析が不足していることだけは分かりました。納得できる将来を選択するため、学部3年の2月末に大学院進学を決意しました。
今焦って就職するよりかは、大学院に進むことが得策だと考えました。また、研究に対して熱中するという可能性もありました。
余談
大学院進学の判断は、学部時代の成績が大学院への推薦要件を満たしていたことも要因の1つだったと思います。入試の学力試験免除・入学料免除があったので、進学するための労力はほぼ0でした。
大学院入学までの1年間(学部4年)
進学を決めてから入学までの1年間は、準備期間にしました。
就活をしてみて感じた実力不足・分析不足を埋めるためです。
具体的には以下のようなことをしました。
実力不足に対して
- アルバイト(仕事)としてプログラムを書くことで実務経験を得た (実務経験があるという実績づくり+技術的な成長を目的とした)
- プログラミングコンテストに参加し、成果物を作った (結果的に国内最大規模のコンテストで賞を取れたり、地方のハッカソンで優勝できたりと実績も生まれた)
- 自分の行動・行動原理・結果を残すために、ブログを始めた
自己分析不足に対して
- 自分の人生を振り返った (苦い思い出を意識的に振り返った。楽しい瞬間よりも辛い瞬間にこそ自分弱さ、価値観を知ることができるような気がしたから)
- 現役のエンジニアの方々と会話する機会を作った (実際に社会で働く人と話し、共感できる考え方・表現を参考にすることが、自分の思考を言語化する効率の良い方法だった)
企業分析に関しては、大学院に進んでからインターンシップの選考を通して行えば問題ないだろうと考えていました。
1年の準備期間を経た結果、実力不足と自己分析不足を多少補うことができました。
エンジニアとしては、学部4年の2月まで北海道のIT企業で週20時間ほどの勤務させていただきました。その後は、春休みを利用して東京のより規模感の大きい(上場済みくらいの)企業で1エンジニアとしてフルタイムで就業させていただけるようになりました。
大学院入学後(修士1年)
大学入学後は、春休みから引き続きほぼフルタイムで就業しつつ、大学院生として講義、研究に取り組みました(両立できていたかと問われると怪しい)。
スケジュールはタイトでしたが、エンジニアとして求められるハードスキル・ソフトスキル両方において成長を実感する機会が増えました。
収入も増え、学費や生活費を自分で払えるようにもなりました。
(在学期間は、大学の忙しさによって上下はあったものの月30万弱は稼げていた気がする。)
5月頃になると1年間の成果を出す最初のタイミングであるインターンシップ選考が本格化しました。(情報戦として、企業とのコネクションは3月から意識的に作っていました。)
エンジニアのインターン選考は、一般的に4次or5次選考まであります。
例)
1:エントリーシート
2:コーディングテスト
3:人事面接
4:エンジニア面接1
5:エンジニア面接2
「日本で知らない人はいないだろう」というレベルの大企業から成長途中の企業までエントリーしました。結果的には、12社受けて10社合格でした。思っていた以上の成果でした。
春休みから働かせていただいていた企業を5月末に退社し、サマーインターンという枠組みで6月の頭から複数の企業さんを短いスパンで転々としていきました。
複数の企業で働き、現場で活躍されてる方々を見ることで、自分の人生の目標、そのためのキャリアビジョン、必要な企業選びの軸が見えてくるようになりました。
本当にしたいことが明確になっていくにつれ、今学校で学んでいること・今後卒業までの間で学べることは、自分にとって価値あるものか?わざわざお金と時間を投資して学ぶことか?と違和感を感じるようになりました。
大学院を辞めるという考えが自然と芽生え、現実味を帯びていきました。
数ヶ月後、怒涛のインターンがひと段落した9月末から本選考を受け始めました。
そして、10月には大学院を中退することを前提として内定をいただくことができました。
その後も、他の志望度の高い会社さんから内定をいただくことができ、就活の終わり(大学院に進学した目的の達成)が見えました。
そこから中退の手続きをするまではあっという間でした。
指導してくれた教授や心労をかけた家族に対する申し訳なさはありますが、自分の判断を優先することにしました。
最後に
なんとなくパソコンが触りたくて、地元周辺の国公立大学から選んだ大学でした。しかし、今思うと最適な選択だったと思います。
僕が書いている文字列(プログラム)が、インターネットというプラットフォームを介することで、予想もつかないたくさんの人に価値を提供している・できるかもしれない。
この可能性に僕はめちゃくちゃ魅力を感じていますし、自分が視野に入れていた大学の中だとここでしか専門的に学ぶことはできなかったと思います。
以上が大学院進学を決めてから中退するまでの流れです。
大学院に進学したこと・中退することどちらも間違っていたとは思っていません。
(これらの判断が正しかったと今後証明していきます。)
ありがとうございました。