ハッカソンを開催する側になってみた

 

HCB Advent Calendar 2021の19日目を担当する、taketoです。

カレンダー HCB Advent Calendar 2021

初めに

この記事ではハッカソンを開催したことについてお話ししたいと思います。

ハッカソンのレポート、運営視点からの反省など色々書きたいと思うので、興味のある部分だけ読んでみてください。

 

開催背景

自分の所属する大学では1年に1度、有志の学生によって学内限定のハッカソンが開催されてきました。

今年度は僕を含めた6人の学生が主体となってハッカソンを開催させていただきました。(開催に至った動機は割愛)

 

目次

 

ハッカソン概要

ハッカソンの名前は「Smile Hackathon」、テーマは「誰かを笑顔に」です。

コロナ禍の今だからこそ、このテーマでよかったと思います。

 

ハッカソン参加者と勉強会参加者のトータル申し込み件数は101件でした。

(内訳:ハッカソン & 勉強会参加 66名、勉強会のみの参加 35名)

 

おそらく歴代最大規模だったのではないでしょうか?

 

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今回のハッカソンは、プログラミング経験の浅い1、2年生をメイン対象としたイベントだったので、計5回の事前勉強会を準備・開催しました。
うち3回はスポンサー企業様が実施してくださり、非常に内容もわかりやすく助かりました。

勉強会内容

・Swift

・Kotlin

・Git/Github

Adobe XD

・Firebase

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うちのデザイナーの神ががった告知画像

 

その他ハッカソン情報は下記のページから確認してみてください

sites.google.com

 

これまでに開催された歴代の学内ハッカソンについて

未来大学では毎年学内限定のハッカソンが開催されています。

 

僕が知る限りの学内ハッカソンのホームページを紹介します。

 

2018年度学内ハッカソン

(2019年に開催してますが、2018年度です。)

p2hacks.c.fun.ac.jp

 

2019年度学内ハッカソン

p2hacks.c.fun.ac.jp

 

2020年度学内ハッカソン

funlocks.github.io

 

どうですか?

先輩方が代々開催してきたハッカソンのホームページです。

 

僕自身も2018年度ハッカソンの勉強会、2019年度ハッカソンに参加した経験があります。

大学で開催されるハッカソンということで参加のハードルが低く、プログラミングに興味を持つとても良いきっかけになると思います。(僕もそうでした。)

 

先輩が開催したハッカソンに参加していた自分が、今では開催する側になっている。

感慨深いものがありますね。

 

ぜひ今回のハッカソンに参加してくれた学生の中から来年、再来年度のハッカソンを開催してくれる人たちが出てきてくれることを期待しています。

 

ハッカソン本番のレポート

先にハッカソン本番のスケジュールを示しておきます。

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今回のハッカソンの特徴として挙げられることが以下の2点になります。

  • 開発期間が7日間

プログラミング経験が浅い参加者を対象としているので、短期間での開発は難しいと考え、開発期間を長めに設定しました。

  • 中間メンタリング実施

これは歴代のハッカソンにはなかった取り組みだと思います。協賛企業の方と参加学生だけで話す時間を設け、進捗確認とお悩み相談の機会を設けました。

その際に各チームの進捗、目標などの評価もしてもらいました。

それによって最優秀賞の選出を最終的なプレゼンだけでなく、開発期間も含めて評価できるようにしました。

また、イベントに参加してくれた学生に貴重な企業の方と話す時間を提供できたのではないかと思います。

 

開会式(12/12)

開会式当日は、参加学生約50名と協賛企業11社の方々が集まってくださりました。

運営側としては、準備漏れでドタバタが発生しないかどうか不安でしたが問題なく開会式(11 - 13時)を終えることができました。

 

開会後は、お昼休憩を挟んで開発期間スタートです。

各チームアイデア出しを開始し、早いチームは開発に着手し始めていました。

 

初日の最後にその時点での各チームのアイデアを発表し解散としました。

 

てっきりここで初日は終了かと思ったのですが、Discordを除くと1/4ほどのチームが解散後も作業を続けていました。

開発期間(12/13 - 12/17)

主な開発期間は平日の5日間でした。

平日にも関わらず、毎日毎日複数のチームが早い時間から夜遅くまで長時間Discordにこもっていて感心しました。

 

それに伴い裏側では学生技術ヘルパーが死に物狂いで対応してくれていました。

約8割ほどのチームがモバイルアプリケーションを開発していたため、自分はあまり出番がありませんでしたが、、、

 

中には大学で直接質問に来たチームもあったようで、行動力がすごい笑

 

Slackなどを見ているときちんとアセットからオリジナルのものを用意しているチームがあり、この時点で本当に1、2年生か?と感じていました。

 

閉会式(12/18)

あっという間の開発期間も終わり、ついに発表です。

プレゼンテーション資料と最終的なプログラムを提出してもらい、発表会を開始!

 

始まってびっくりしたのは、どのチームもレベルが高い!!

参加者の大半が1、2年だったにも関わらず、技術面、プレゼンテーションどれをとってもとても質が高かったです。

PVやロゴなどを用意しているチームが多くて見応えがありました。

(本当に1、2年生なのか??)

 

 

発表後に最優秀賞を決めるための投票結果を見たときには、全体的に僅差でした。

本来であれば、1位しか公表しないつもりだったのですが、僅差すぎたので急遽3位までを公表しました。

 

今回のハッカソンは評価項目として「技術力」はあまり見ておらず、「チームの工夫」、「挑戦度合い」、「成長度合い」などを重要視しました。

 

プログラミング経験が浅い学生をメインと対象としているため、このような評価基準にしました。中には、「技術力」、「完成度」をもっと見てほしいという思いを持つ参加者がいたかもしれません。

それは、学外のハッカソンに挑戦したいという自身の隠れた合図だと思うので、是非挑戦してみてください。

 

終わってから見えたこと

  • [反省]技術ヘルパー不足

今回は、圧倒的なヘルパー不足でした。個人的には、学生ヘルパーをたくさん準備するべき、むしろ余るぐらいに用意しておくべきだと考えていました。

しかし、思ったよりも企業の方々が技術ヘルプ可能と事前のアンケートに答えてくださったことで、結果的に数人しか学生メンターの準備をしませんでした。

(ここが痛恨のミス)

「学生の動く時間にヘルプできるのは、学生だけ」間違いなかったです。

考えられる対策

もっと事前に学生メンターを準備する

質問のルールをより詳細に決める

 

  • [反省]技術ヘルパーへの質問タイミング

これは今回最大のミスだったと思います。技術ヘルパーの質問受付時間を設けずに24時間OKにしてしまいました。

その結果、助けを求める通知が毎日深夜に複数件届いていました。

質問すること自体は悪くありません。しかし、試行錯誤せずに脳死で質問している学生が度々みられ、これは運営側のミスだなと感じました。(質問が全くできない状況よりは全然マシですが笑)

何らかの制限、ルールを設けることで、学生自身で考える、開発の段取りを考える、わからことを言語化するなど新たな学びの機会を生むことができたはずだったと思います。

来年度以降は何かしらの工夫が必要だと思います。

考えられる対策

質問解答時間を決める

質問する際に何が原因か、何を試したのかを言語化してもらう

 

  • [反省]開発面に関して

今回のハッカソンは、歴代の学内ハッカソンと同様にGithubを利用したチーム開発を前提としました。

Githubを利用したことがない学生向けに事前に1回の勉強会を設けていたこともあって、多少Githubで躓くチームはあっても大体はうまくいくだろうと考えていました。

しかし、現実は甘くありませんでした。ほとんどのチームがGithubで躓いていたように感じます。

個人的に原因の一部は、大学内のICT演習というチーム開発を行う活動に参加する下級生が減ったことが大きいのではないかと感じています。

考えられる対策

複数回のGithub勉強会の実施

そもそもGithubを利用しないような形式にする(難しい)

 

  • [反省]スケジュール共有時期について

ハッカソンのスケジュールを参加者、協賛企業の方々に伝えることがかなりギリギリになってしましました。これに関しては結構どうしようもないような気がしています。協賛企業様がいる以上レスポンスを待つ間の数日の遅延など避けられないものがあります。

ですが、大まかなスケジュールなどはもっと早めに共有しても良かったのかもしれないと感じています。

 

  • [学び]告知について

今回のハッカソン運営を通して、最も悩まされたことが参加者を集めるための告知です。色々試した結果、1番効果的な方法は授業へお邪魔して直接告知することでした。正直これだけで学生は集まってくれます。

2番目に効果的だと感じたのは、直接大学でビラを配ることです。これは配る人のメンタルがいかれますが、ハッカソン参加のハードルを大きく下げることができたんじゃないかなと思います。

 

  • [良かった点]デザインツール勉強会の実施

今年はどのチームもとてもレベルが高く非常に見ていて楽しかったと思います。その要因の一つとしてプレゼンテーション、成果物の見た目が良かったことが挙げられます。

今年は運営の「デザインに関する知識を培ってほしい、力を入れて欲しい」という思いのもと、Adobe XD の勉強会を開催しました。

その影響かどうかは分かりませんが、デザインツールを利用するチームが多く見られ、自然とデザインに意識が向いたのではないかと考えています。

 

 

運営陣の準備スケジュールについて

今回のハッカソンは4月から8ヶ月ほどの時間をかけて準備をしてきました。

 

今後学内ハッカソンを開く人に向けて参考程度にスケジュール感を示しておこうと思います。

 

4月:昨年度のハッカソン開催者や教授にお話を伺いました。

この時点では、イベントの運営に関する知見がなく、右往左往していました。

とりあえず、教授にハッカソンを開催したいとの旨を伝え、昨年度運営を経験した先輩に知見を共有していただきました。

(資料なども共有してもらえたので、とても助かりました。)

5月:ハッカソンのスケジュール・勉強会・協賛企業検討

ハッカソンの開催期間や協賛企業のリストアップ、勉強会スケジュールなど12月への見通しを立てました。

主に12月までの大まかな構想を立てていたと思います。

6月:協賛企業募集用資料の作成、ハッカソン優秀賞の評価軸検討、昨年の運営メンバーへインタビュー

協賛企業募集開始にむけ、声がけする企業のリストアップ、共有用資料を作成しました。

いくつか運営に関する疑問点も出てきたため昨年度の運営メンバーへインタビューをさせていただき知見を得ました。

確か、この時期にハッカソンのテーマ、名前が決定したと思います。

7月:運営メンバーの研究が炎上、活動は一旦休止しました

これは運営メンバーが怠けていたわけではありません笑

4年生なら誰でもこの時期は研究やら発表やら炎上すると思います笑

8月:各部門責任者の決定、タスク実施

運営メンバーでU-22プログラミングコンテストに参加しました。

(374チーム上位37チームに選出されました😊)

 

8月初旬に1度メンバーで集まり、後期に向けて必要なタスクを全て洗い出し、分野ごとに責任者を決定し各自でタスクをこなしました。

この記事はあまり全員で集まってオフラインで活動しませんでした。

9月:各自タスクの実行、告知準備

割り振った各自のタスクをこなしつつ、協賛企業の方々へお願いしたいこと(企業賞、技術面ヘルパー)や参加者募集の告知に向けた準備をしました。

10月から参加者募集が始まる予定だったので、告知資料、ポスターなどを作成するタスクをメインに進めました。

10月:告知、協賛企業とのやりとり

参加者の募集が始まりました。ここで問題が、、、

 

全然参加者が集まらない😭

 

おそらく参加者集めが1番苦労したと思います。

 

協賛してくださる企業が6、7社集まっていたのに参加者が0人でした笑

「このまま参加者が集まらなかったらどうしよう」と不安で眠れない時もありました。

(企業を巻き込んだくせに参加者0はやばい笑)

11月:告知が爆発、運営の忙しさも爆発しました。

10月に続き、11月初旬も参加者が全然集まりませんでした。

Twitterアカウントを作成したり、授業で宣伝したりなどいろいろな告知を試しました。(告知については「運営をしてみて得た学び」で書きたいと思います。)

 

なんとか努力が実り、11月中旬にはなんとイベント参加者が100人近く集まりました。

(マジでビビった)

 

参加者不足問題は解決したものの、今度は参加者が多いことによる運営としてのプレッシャー、責任がどんどんが増えてきました。

 

11月下旬は、5つの勉強会実施、PC貸し出し、レッドブル配布など怒涛のスケジュールでした。

12月:ハッカソン本番

あとはハッカソン本番のみということで綿密なスケジュール確認、資料準備をしました。

 

オープニング、クロージングスライドの準備、スケジュールの確認、企業とのアポイント、学生からの質問対応、Slackへの参加確認、、、、

 

終わりが見えないタスクの山でした。

あと2週間踏ん張れば、、、、という精神で持ち堪えた気がします。

 

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プログラミングコンテスト

 

終わり

ハッカソン全体の感想

この記事では各チームの作品を紹介していませんが、本当に全チームレベルが高かったです!

各チームの作品紹介と運営メンバーからの好評を書きたいぐらいです。

最後は、どれだけ自分の作っているものに愛情を持つことができたか、どれだけきちんと細かい部分まで考え込んで作れたかどうか勝敗を分けたと思います。

 

今回のハッカソンで分かったのでは、めちゃくちゃできる人たちがたくさんいるということでした。

近年のコロナウイルスの影響により、1、2年生のICT演習(学年関係なくチーム開発を経験できる活動)の参加人数が減少しているので、ぜひみんな来年はICT演習に参加して欲しいですね。

ICT演習に参加してチーム開発のノウハウや技術力の育成に励んでいただきたいです。

 

ちなみに運営 + 技術メンター2人は「Funcy」というICT演習チームに属していますので、興味があればぜひ!(さらっと告知)

 

そのほかにも技術メンターで奮闘してくれていた学生の数人は「はこだてSweets」というICT演習チームに属しています!

 

自身の興味のあるチームに参加してみてください!

 

個人的な感想

個人的には、なにはともあれ無事にハッカソンを終えることができてよかったです。

来年はきっと就活で追われている頃だと思うので、twitterで眺めるぐらいにしようかなと思います笑

 

まさか自分がハッカソンを開催する側になるなんて思ってもいませんでした。

この経験は僕としても貴重な経験だったと思う(多分もうない)ので、しっかり記憶に残したいと思います。

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運営の写真

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最後にロゴアニメーションを